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癒される美しき曲と歌

東日本大震災 2011年3月11日 レクイエム

癒される美しき曲

    WestDream_Music 「Inspiring Cinematic Weeding」
      動画 38MB  03:41  曲:Inspiring Cinematic Weeding


癒される美しき歌

    夏川りみ 「鳥よ」


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夏川りみが被災地の砂浜海岸で『鳥よ』を口ずさんでいるというので、いっそ東日本大震災のレクイエム曲に仕上げて、プロモーションビデオを制作しよう、ということになった。この歌はよく聴くと、まるで被災者たちの鎮魂歌だね、という話題になった。いとしい人たちが津波にさらわれて、町は跡形もなく壊されて、みんな流されてしまったのだもの、信じられないような数の犠牲者が出てしまって、もうどう立ち直っていったらいいのか、みんなが今も途方に暮れているんだよね。夏川りみもこの悲惨な光景を眺めて、絶句したそうだよ。三陸海岸のどこか白い砂浜が少しだけ残ってて、瓦礫の海岸も見渡せたそうだよ。何人かが、やはり今もあちこちで身内を探して歩いているんだって。たまらないよねえ。家族がバラバラに引き裂かれてしまったんだもの。命からがら自分だけ助かって、みんな行方不明なんだもの。夏川りみは大粒の涙を流して、スタッフたちもこの惨状を見てひどく胸が痛んだそうだよ。本当に悲しいよ。

夏川りみはもうすでにビクターからCDシングル『あすという日が』というタイトルのものが9月21日にリリースされてて、秋川雅史も別レコード会社から同時発売で被災地の復興支援曲として同名タイトルのものを発売してるね。3月11日の震災後、先に歌っていたのが、被災後に合唱コンクールに出場できなかった仙台市立八軒中学校吹奏楽・合唱部らしいけど、それがニュースの話題となって、こちらは7月にCD発売されてる。もともとこの合唱曲『あすという日が』は、2006年に作曲家・八木澤教司氏と作詞家・山本瓔子氏がつくられたもの。10月4日には午後8時からNHKのTV歌番組「歌謡コンサート」で夏川りみと秋川雅史がデュエットで『あすという日が』を歌って登場予定だとか。夏川りみはNHKでも鎌倉音楽祭2011でもこの歌を歌ってるね。

ボクはねえ、夏川りみの『あすという日が』のCDも買ったけどね、夏川りみの『鳥よ』を聴いたら、とうとう涙がこぼれて、被災者たちのことが本当に目に浮かんだよ。震災後から半年も経っているのに、行方不明者がもう生きてることなんてあり得ないのに、子供のいる若い女性が海を眺めながら夫を探し続けているんだよね。何か手がかりがほしくて、海にちかい荒れ果てた被災地をさまよってるんだよ。子供と妻と両親を津波にさらわれて、瓦礫のなかをひとり探している男性もいたりしてね、一体どれほどの被災者たちが報われずに惨憺たる思いで、毎日を生きているのかとおもうと、言葉にはならないね。

夏川りみの『鳥よ』を、一度じっくり聴いてごらんよ。文科省の学校用合唱曲もいいけれど、歌というものには、文章フレーズにはない、牧歌的で詩歌的な表現にこそ心が満たされるものなんだよね。「あの日の笑顔胸に抱いて、一人たたずむ風の中」とか、「夜明けの星が消える頃に、風が忘れた子守唄」だとか、「翼があれば今すぐに、遥か南へ逢いに行く」とか、「鳥よああ鳥よ負けないで、いつかその旅が終るまで」とか、実にいいんだよねえ。鳥になって、さぞかし夫の帰りを待ち侘びているんだろうねえ。幼い子供たちを抱えて、いつまでもじっと海をみつめた姿のままなんだよね。また、『鳥よ』の曲が本当にすばらしいんだ。夏川りみがこれを歌うから、とてもいいんだ。

あれは本当に夏川りみだったのかしら。被災地の砂浜海岸で、スカーフのようなものが風になびいて美しい姿で歩いて歌っていたけど、彼女が歌う『鳥よ』の被災地でのプロモーションビデオの制作話は、やっぱりボクの幻想だったかもしれないな。ごめんね、みんな。でも、ボクの希望としては、そんな被災地での『鳥よ』(2003年)のDVDを観たいんだよね。日本を代表する歌手として、世界に恥じない澄んだ声量の持主だと思うしね。『千の風になって』で一躍時の人となった国民的親近感のあるテノール歌手の秋川雅史もすばらしいよね。ボクは秋川の『威風堂々』のアルバムを持っているので、『千の風になって』は一体どれだけ聴いたか数えられないけど、夏川りみちゃんの『鳥よ』は、ここ数日間で何十回聴いただろうか、聴き飽きないというのは、その歌には途轍もない魅力があるのだろうね。何だか、また泣けてきそうだよ。

夏川りみのYouTubeチャンネル



文・ 古川卓也

(2011/10/04 - 2023/12/25 リニューアル - 2024/02/28)

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制作・著作 フルカワエレクトロン

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