ありし日のこと
バーニアダイヤルは洗練された日本技術の一つです。小さな部品にも精密で精巧な仕掛けがあり、使い方によってロマンを漂わせています。真空管むき出しの古びたレトロ感覚風に自作したラジオに使われているのを見ると、親しみと温かな気分を与えてくれます。バーニアダイヤルを使ってまた新しくラジオを作ってみました、というお客様の声を時々聞くと、どんなラジオなのだろうと興味が湧きます。180°と300°目盛の選択で機械の補修やボリュームなどにも様々な用途を持つバーニアダイヤル、今もニーズがあることに新鮮な思いがするのは不思議な不滅のアナログ・テクノロジーの魅力でしょうか。昨年、サイビズ社の月刊誌「SOHO computing」9月号(のち改名されて「SOHO domain」のち再度改名された後に廃刊)にバーニアダイヤルが紹介されたのをここに記録しておくのも、優れた日本技術の誇りとして広く世間に伝えられる良い機会と考えます。月刊CYBiZ「ソーホー・ドメイン」の取材に来られた編集の方、カメラマン、ライターの方々にあらためて感謝致します。
(2004/12/22)
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