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Web小説 冬の蜃気楼
作 古川卓也 |
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【あらすじ】 養護施設で育った柏木は肉親の情愛も知らず、中学卒業後働きながら夜間の高校に通うが、教師に暴力をふるい挫折し高校を中退してしまう。大阪の阿倍野で職業を転々とするが、定職になかなか馴染まず、対人関係にも屈折し、やがてそこから転落の日々を長く迎えることになる。先天性の萎縮奇形の心臓病は自らの放蕩癖も加わって、医師から余命をついに宣告されてしまった。天涯の半生でたった一つの心残りが、幼い頃に施設で別離を余儀なくされた妹のことだった。せめて最期に妹の安否だけでも確認できたらと、柏木は新潟県へ赴くが、人の話しで高田の町のどこかにもらわれて行ったことしか手がかりはなかった。養女にされて姓も変わっているだろうから、まったくあてのない旅路ではあった。行く手に見えるものは、荒涼とした冬の海と、もはや帰るべき場所もない己れの魂の抜け殻だけだった。 | ||||||||||||
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こちらの小説は2000年1月~2002年8月に当Webにて連載発表したものです。 Web小説 『冬の蜃気楼』の著作権はフルカワエレクトロンに帰属します。無断で転載・転用することは禁止します。 |
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挿入音楽は「フリー音楽素材 H/MIX GALLERY」(管理者:秋山裕和氏)より使用しています。 曲名: オープニング曲 「黄昏のプロローグ」 |
制作・著作 フルカワエレクトロン |