●アルミットの概要 (名称「アルミット」は世界最初のアルミハンダ名です)
- 注目発明 アルミットは世界で最もすぐれた高性能のアルミニウムのためのハンダです。工業用アルミハンダとしての性能は業界ですでに実証ずみで、科学技術庁(いま文部科学省)の第11回注目発明(1958年)に選定されております。内外の特許もすでに取得しており、その性能は常に進歩改良されています。
- アルミットの特長 アルミットはアルミニウムのはんだ付け、またはろう接の目的によって、最も適した各種のタイプのアルミハンダを用意しております。
種類 |
接着温度
℃ |
フラックス |
抗張力
kg/m㎡ |
特長 |
実用例 |
備考 |
AM-055 |
580~592 |
055用
フラックス要 |
20.4 |
耐蝕性、強度強く溶接に匹敵する。アルマイト処理に耐えられ、かつ変色はほとんどない。 |
ライターケースロウ付、アルミサッシ角付、アルミパイプ接着など。 |
ろう付後の洗浄が必要。055用カタログ参照のこと。 |
AM-350 |
350~400 |
不要 |
28.6 |
あらゆるアルミ合金の接着に適し、抗張力・耐蝕性強く溶接に匹敵する強度をもつ。 |
テレビアンテナ、アルミ巻線ドラム、アルミパイプ接手、アルミ筐体、アルミサッシ、双眼鏡、警笛器、その他の分割鋳造の接着。 |
板金物の接着及び鋳物の断面付に最適。 |
AM-022 |
200~250 |
不要 |
9.56 |
耐蝕性強度がAM-350より劣るので板金物にはむかない。耐蝕性を要求するものにはコーティングが必要。 |
アルミ箔テープの接着、ペーパーコンデンサリード線接着、鋳物ダイカストの巣埋肉盛に最適。 |
アルミケーブル線の接続に鉛錫ハンダの予備ハンダに使用できる。 |
(日本アルミット株式会社「アルミット」カタログ資料より)
(2005/06/30)
●アルミットの特性と使用法
- AM-055
- 流動性がよく作業が手早くでき、母材を損なう心配がありません。
- 専用のフラックスを使用して、炉中の自動ろうづけが可能です。
- フラックスは、洗浄によりフラックスの影響をとりのぞくことができます。
- ろうづけ後のアルマイト処理にも、侵されることがありません。
- 熱源には、酸素アセチレン用のバーナで使用できます。
- 溶接、銀ろうづけの経験者なら、だれでも熟練できます。
- 【使用法】 使用法はこちらをご覧ください。
(2002/02/22)
- AM-350
(JIS Z 3281-1967 SAL-CRZ)
アルミットAM-350は、耐蝕性がすぐれ溶接に匹敵する強度をもち、350℃でフラックスなしであらゆる種類のアルミ合金に強力に接着するアルミットの代表的なアルミハンダです。
- はんだ付けの際低温(350℃)でアルミニウムと完全な合金になる、共晶アルミハンダです。
- アルミニウムの表面を摩擦することでフラックスなしで容易に酸化膜を破ります。
- あらゆるアルミニウム合金、板材、型材、鋳物およびそれら異質の材料の組合わせのはんだ付けに適します。
- 多量にはんだ付けする場合、自動はんだ付けも可能で弊社では自動はんだ付け機の製作にも応じています。
- 広い断面の突き合わせや合板状の接着や鋳物の分割鋳造の断面接着に適します。
- 【適用金属】 2S、52S、24S、75S、ヒドロ、シルミン、ラウタル他すべてのアルミ合金に使用できます。
- 【使用法】 使用法はこちらをご覧ください。
(2002/02/26)
- AM-022 (JIS Z 3281-1967 SAL-APX)
アルミットAM-350の姉妹品ですが、より低温の200℃で特にアルミ合金鋳物の巣埋、肉盛に適します。特殊な用途としてペーパーコンデンサのはんだ付けにも利用されます。
(2002/04/01)
(資料: 日本アルミット株式会社「アルミット」カタログ)
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