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山口県山陽小野田市有帆菩提寺山磨崖仏 (No.1) 左側の宝髻一部と左瞼がわずかに欠損しているが3m余り(壱丈六尺)の像高には迫力がある (2006/06/25 撮影・古川卓也) |
【有帆磨崖仏との出会い】 京都暮らしを終えて山口に帰郷し2年が過ぎた30歳の頃、旅の放浪癖がまだ残っていた頃でもあるが、不整脈の持病に苦しみながら、到頭がまん出来なくなって近くの循環器科の病院に駆け込んだことがある。その日は患者がいっぱい並んでいて、受付で「心臓が止まりそうなんですけど」と症状を言ったら、すぐに診察室に通されて、心電図で診てもらうことになったのだった。医者は私の波形を見ながら、「時々、こことここが止まるみたいですね」と言うと、「頓服を呑んどいてください」とのことだった。えっ、そんなもんで治るのだろうかと思いつつ、精神的にだんだん目の前が暗くなり、その時の眼に映るふるさとの風景が急に名残惜しくなって来たのである。薬の投与だけでは不安で、闇雲にそこら中を歩きたくなったのだった。 (2006/06/26) 公開写真 No.2 No.3 No.4 No.5 No.6 No.7 No.8 No.9 No.10 |
制作・著作 フルカワエレクトロン |